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敵ツガイの結界で、別々の空間に閉じ込められるユルとアサ
6話は、5話ラストで襲来した敵のツガイとの戦闘から始まる。この敵のツガイが厄介で、ユルとアサをそれぞれ別の空間に閉じ込めにかかる。せっかく影森屋敷で再会したばかりの兄妹が、また物理的に引き離されてしまう構図だ。
閉じ込められた空間は、ユルとアサで対照的に描かれる。明るい側と、暗い側。敵のツガイが兄妹を「分断」という形で攻めてくるあたり、ただの力押しではない不気味さがある。再会の余韻に浸る暇もなく、いきなりこの兄妹を試しにかかってくる展開で、6話は緊張感のある立ち上がりになっている。
暗闇でよぎる座敷牢の記憶——アサにも「囚われの時間」があったのか
閉じ込められた空間の中で、アサの脳裏に村の座敷牢の記憶がよぎる。ここが個人的にいちばんひっかかった部分だ。
座敷牢といえば、1話から村に囚われていた「アサ」の場所だ。ただ、その村の座敷牢にいたのは偽物のアサで、ユルの実の妹である本物のアサは影森家のもとで暮らしていたはず——というのが、ここまでの整理だった。それなのに、なぜ本物のアサの記憶に座敷牢がよぎるのか。本物のアサにも、どこかで囚われていた時間があったということなのか。それとも、座敷牢の記憶が別の意味を持っているのか。
6話の時点では、ここははっきり説明されない。少し謎が残る部分だが、こういう「引っかかり」を小出しにしてくるのがこの作品のうまさでもある。アサという存在の輪郭が、まだまだ見えきっていないことを改めて突きつけられる。
「対極の属性が天敵を生む」——右様とアサが語る謎めいた設定
敵ツガイの結界で空間が分断されたとき、アサと同じ側に来たのが右様だった。その右様とアサが、ツガイにまつわる設定を語り出す。対極の属性を持つもの同士が、互いの「天敵」になるという関係らしい。片方の力が、もう片方の暴走を抑え込む。相殺のような構造になっている、ということだ。
ただ、この設定も6話の中で全部が説明されきるわけではない。「どうやらそういう仕組みがあるらしい」というところまでで、具体的にそれがどう効いてくるのか、誰と誰が天敵の関係になるのかは、まだ謎の部分が多い。情報を一気に開示せず、視聴者に少しずつ飲み込ませていく作りだ。ツガイという存在のルールが、回を追うごとに複雑な顔を見せてくる。
アサの血がツガイを奪い取る——固有の力なのか、ツガイの理なのか
最終的にアサは、二人を閉じ込めていた敵のツガイを、自分の血で「自分のツガイ」にしてしまう。敵のツガイを奪い取って、こちら側に協力させる流れだ。
これがアサ固有の能力なのか、それともツガイという存在全般に通じる理なのか、6話の説明だけでは判断がつかない。ツガイは契約で従える存在だと描かれてきたが、その契約を上書きできるとなると、ツガイ同士・ツガイ使い同士の力関係がまるごと変わってくる。ここもまた、謎が一つ増えた格好だ。
そして戦闘を見ていて素朴に気になるのは、ツガイ使いたちがあまりにも人を殺しすぎなことだ。1話の村襲撃から一貫してそうだが、この世界のツガイ使いは、躊躇というものがほとんどない。アサがツガイを奪い取る一連の流れも、裏を返せばそれだけ殺伐とした戦いの中で起きていることで、のどかな村から始まった物語が、ずいぶん物騒なところまで来たものだと思う。
両親の手がかりは、結局得られなかった
5話でアサが告げた、両親が沖縄行きの飛行機の中で消えたという話。ユルが影森家に乗り込んだ目的の一つは、その手がかりを掴むことだった。
だが6話の結論として、両親の行方につながる具体的な手がかりは得られないままだ。襲撃を切り抜けても、いちばん知りたいことには手が届かない。物語の本筋である「両親の謎」は、解決に近づくどころか、まだ入り口に立っているくらいの段階なのだと突きつけられる。焦らされる作りだが、その分この謎が物語全体を引っ張る軸になっているのがよく分かる。
「村からの刺客に一度殺された」——アサの眼帯が明かす衝撃
そして6話のラスト。ユルが、ずっと気になっていたであろうアサの眼帯について尋ねる。返ってきたのは「村からの刺客に一度殺された」という、衝撃の発言だった。
一度殺された、という言葉の重さもさることながら、その刺客が「村から」来たというのが引っかかる。ユルとアサが生まれ育った、あの村。兄妹にとって故郷であるはずの場所が、アサを手にかけようとした側だったということになる。1話から積み上げられてきた「村は何かおかしい」という不穏さが、ここでアサ個人の傷として一気に噴き出してきた。
6話を総括すると、戦闘で謎を一つ消化したように見えて、実際には座敷牢の記憶、対極の属性、アサの能力、両親の行方、そして眼帯の過去と、謎の数のほうがむしろ増えている回だった。それでも退屈しないのは、その謎が全部「アサとは何者なのか」「村とは何だったのか」という一本の線につながっているからだ。ラストの告白で次回への引きは申し分ない。アサが背負ってきたものの正体に、少しずつ手が伸びていく感触がある回だった。
作品情報
| 項目 | 情報 |
|---|---|
| 原作 | 荒川弘(スクウェア・エニックス「月刊少年ガンガン」連載) |
| 監督 | 安藤真裕 |
| シリーズ構成 | 高木登 |
| キャラクターデザイン | 新井伸浩 |
| 音楽 | 末廣健一郎 |
| アニメーション制作 | ボンズフィルム |
| 放送 | TOKYO MX・MBS・BS11ほか 毎週土曜23:30 |
| 配信 | ABEMA / Prime Video / Hulu / Netflix / dアニメストア / U-NEXT 他 |
| OP | Vaundy「飛ぶ時」 |
| ED | yama「飛ぼうよ」(作詞・作曲・編曲:Vaundy) |
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